創業で金融機関から融資を受ける際に最も重要なこと
- 公開日:2015/04/07
- 最終更新日:2021/02/12
以前のブログ、「開業資金の準備(借り入れ)」で、借入の際の注意事項や、公的融資などや、融資を受けるときに必要な事業計画の立て方などについてご説明しましたが、今回は金融機関から融資を受けるために最も重要なことについてご説明します。
融資を受けるための審査対象とは
創業時に融資を受けるときには、まだ実績も何もない事業にお金を出してもらうという、いわば「事業に対しての可能性」に対してお金を借りる事になります。そのためには、自己の今までの経験(前職までの実績)や、信用(公共料金支払いに滞納がないか、税金の滞納はないか)や、自己資金や、担保などの様々な要件が審査対象となります。
上記のような審査対象はもちろんですが、融資担当者が最も重視としているのは、「確実に売上や利益が上がる見込みがあるか」です。
融資したお金を回収できるだけの収益を出してもらわなければならないので、当然と言えば当然ですが、「収益は微妙だけど、担保があるのでお金は回収可能だから融資しますよ。」と初めから考えて融資する金融機関はありません。(もし仮にそのような金融機関があるとすれば、そこから融資してもらうことはお勧めしません。)
融資をしてもらうために重要なこととは
ではどうやって、売上や収益が確実に見込めることを説明するか。
事業計画書の中で、収益計画や資金用途、営業先リスト、想定する顧客の徹底的な分析、事業の実際のアクションプラン(いつまでに、何を、どうやって)などを説明することによって事業計画が「絵に書いた餅」ではなく、地に足のついた実現可能なビジネスであることを伝えなければいけません。
そのための準備として、今までブログの中で「自社のブランド力」や「オープニングプラン」「人脈の構築」「ライバル(競合他社)の調査」「販売促進のアクションプラン」などについてご紹介してきました。
それらを、どうやって伝えるか。
理論立てて伝えることはもちろんですが、最も大切なのは、熱意を持って誠実な態度で伝えることだと思います。
融資担当者は、審査の際、冷静にその事業について分析しますが、その内側には必ず、起業家を応援したい、という使命感をもっています。創業時の資金調達に限らず、起業家には必ず、誰かに助けてもらう機会が訪れます。大きな壁は必ずありますし、苦しい時がやってくるものです。
そうした時に、相談できる、アドバイスをもらえる心強い味方の一人が、融資担当者です。そのためには、利己的であってはなりません。「この事業を応援したい」と思ってもらえるように、自分がどれだけ本気でそのビジネスを世の中に出したいのかを情熱を持って伝えましょう。
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