設立後の売上アップのための戦略②
- 公開日:2014/11/19
- 最終更新日:2021/02/12
創業にあたって、事業の成功を左右するのが集客力です。どんなに素敵なお店や優れた商品を扱っても、お客さまがいなければ事業として成り立ちません。そのための集客手段として必要になるのが広告です。当然、費用がかかることであり、売上計画に基づいて計画的に行わなければなりません。そのためには、どのような広告方法が事業に合うのか、検討する必要があります。
広告戦略
広告方法として、一般的なのが媒体広告です。媒体広告にはテレビやラジオのコマーシャル、新聞や雑誌の広告、最近ではフリーペーパーやインターネットなど多岐に渡り、それぞれに特徴があります。何を誰に訴えるべきかをしっかり検討し、どの媒体を利用することが効果的なのかしっかり見極めることが成功の秘訣です。
新聞・雑誌
新聞広告、雑誌広告が一般的ですが、最近ではフリーペーパーが増え、エリアや対象を意識したリーズナブルな広告戦略が効果を挙げています。
新聞広告
それぞれの新聞によって広告料金は異なり、おおむね発行部数が基準となります。また、全国紙、ブロック紙、地方紙、業界紙があり、どの媒体への掲載が費用対効果が望めるか見極める必要性があります。
広告の種類も行広告から段広告と多彩で、掲載場所もラジオテレビ欄、ローカル面、題字下、突き出しなど特殊なスペースがあり、それぞれ料金が異なります。
雑誌広告
雑誌の種類、発行部数、読者層など、比較的対象を絞りやすいメリットがあります。全国誌、地方誌、ミニコミ誌に分けられ、さらに週刊誌、月刊誌、季刊誌など発行頻度も異なります。
また、総合誌と専門誌に分かれ、専門誌はビジネス、ファッション、スポーツ、レジャー、健康、医療、園芸など種類が豊富です。専門誌は総合誌と比べ、ターゲットを絞れるため、発行部数以上に効果が望めるケースもあります。
フリーペーパー広告
種類が多く、内容や読者ターゲットはもちろん、部数や、配布エリア、配布方法もさまざまで、何をPRするかによって媒体を見極めなければなりません。上手に利用すれば、予想以上に効果が見込めるケースもあります。
インターネット
作り方次第で高い費用対効果が期待できる媒体がホームページです。人が集まる一等地の地代が高いのは常識ですが、インターネット上では工夫次第でお金をかけずに一等地を手に入れることができます。
インターネット上の一等地とは、検索サイトに上位表示されることです。検索エンジン対策(SEO対策)とレイアウト(外見)を工夫するだけで広告費をかけずに今よりも効果が出るホームページにできます。
また、無料で利用できるブログやツイッターは積極的に活用し、ビジネスチャンスを広げましょう。
折り込み広告(チラシ)
売り出し、新規開店、各種生徒募集の手段として有効なのが、折り込みチラシです。折り込みチラシは、一般新聞、宅配のフリーペーパーなどで扱っています。新聞の場合、新聞販売店の取り扱いエリアをひとくくりとして、エリア指定が可能なため、配布範囲を選定できます。
媒体広告と比べて、費用的にもリーズナブルな展開が可能です。折り込み料のほかに制作費(印刷など)が発生するので、その分をしっかり予算に組み込みましょう。
ダイレクトメール
オープンやイベントの告知に欠かせないのが、ダイレクトメール(DM)です。宣伝のみならず、大切な顧客管理につながるので、手抜きは禁物です。
とくに顧客の慶弔情報をこまめにチェックしなければ、亡くなった顧客宛にDMを送ってしまったり、一人の顧客に何通も同じものを送るなど、かえって企業イメージを損なうことになります。
DMは商品やイベント情報の告知にとどまらず、企業の理念や姿勢が顧客に敏感に伝わるツールであり、手を抜かないように気をつけましょう。また、顧客リストの管理など、個人情報の扱いには十分な注意が必要です。
看板
看板には、店舗や工場に付帯する店舗・商品看板と目立つ場所に設置する宣伝看板があります。前者は直接的な集客より、むしろ場所の目印としての効果が望めます。後者は商品や企業を不特定多数の視覚に訴えかけるのが目的です。
最近はリアルタイムで文字情報を流す電飾看板や動画情報を流すマルチビジョンなどがあり、新たな宣伝媒体として利用されています。
パブリシティを上手に使う
広告以外の宣伝方法として、パブリシティがあります。パブリシティはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などの媒体に情報として扱ってもらう手法で、広告以上に効果が期待できるケースも多くあります。無料で情報として取り上げてもらうフリーパブリシティと料金を払って情報を取り上げてもらうペイドパブリシティがありますが、魅力はやはりフリーパブリシティです。
たとえば、レストランを経営していて、地元の食材のみを使った季節限定の特別メニューを売り出す場合、それを情報としてテレビやラジオの番組、新聞や雑誌に取り上げてもらいます。もちろん、情報の中身はメデイア任せですが、広告とくらべて、より視聴者、読者の関心を引きやすく、集客につながる可能性があります。
パブリシティの方法としては、アピールすべき情報を自分でプレスリリース(広報資料)にまとめ、ファクシミリ、電子メール、郵便、持参などによりメディアに届ける方法や、PR会社に依頼する方法があります。
パブリシティの成功のカギは、いかに情報としての価値が認められるかであり、企業規模や商品の認知度に関係ないため、取り上げられるチャンスは意外に多いのです。積極的にこまめに媒体に情報を売り込むことをお勧めします。
会社や店舗の業種や業態、理念など事業の存在自体がユニーク、季節、行事、時流など取り扱う商品に話題性があるなど、新商品や新事業に限らず、情報価値の捕らえ方はさまざまなので、会社や店舗、商品やイベントをじっくり検証してみましょう。
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