設立後の売上アップのための戦略①
- 公開日:2014/11/18
- 最終更新日:2021/02/12
3C分析をする
外部環境の市場と競合の分析からKSF(「key success factors」当該事業で成功するための要件)を見つけ出し、自社の戦略に活かす分析をすることを3C分析といいます。3Cとは「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」のことをいい、それぞれの要素を正しく分析できるかが、事業が成功するか否かの分かれ目になります。
「市場分析」のポイント
自社の商品やサービスを購入する意志や能力のある潜在顧客を把握する。具体的には、市場規模(潜在顧客の数、地域構成など)や市場の成長性、ニーズ、商品を売買する環境、といった観点で分析します。
「競合分析」のポイント
競争状況や競争相手について把握します。特に、競争相手からいかに市場を奪うか(守るか)という視点を持ちながら、寡占度(競合の数)、参入障壁、競合相手の戦略、経営資源や構造上の強みと弱み(営業人員数、生産能力など)、競合のパフォーマンス(売上高、市場シェア、利益、顧客数など)に着目する。競合との比較は、自社の相対的な強みや弱みの抽出にも役立ちます。
「自社分析」のポイント
自社の経営資源や企業活動について把握します。具体的には、売上高、市場占有率、収益性、ブランドイメージ、技術力、組織スキル、人的資源などを分析する。また、付加価値を生み出す機能にも着目します。
マーケティング戦略
商売で成功するコツは、一番の店、一番の企業になることです。日本一高い山は?と聞かれれば誰もが「富士山」だと知っていますが、日本で二番目に高い山を知っている方は非常に少ないでしょう。一番の特徴や特性は強力な武器になります。ささいなことでもいいので、これに関しては一番と言える商品を用意することから始めてください。
マーケティングとは、顧客のニーズを把握し、ニーズを満たす商品をつくり、顧客がその商品の存在を知り、特徴を理解し、手に入る場所に商品が置かれ、入手できる適切な価格で提供するまでの一連のプロセスのことをいいます。
つまり、公正な競争を通じて、市場での優位性を確保し、商品が売れる仕組みをつくることです。
顧客のニーズを正確に把握する、あるいは潜在的なニーズを掘り起こし、ニーズを満たす商品を提供することが企業の役割ですが、その商品の存在が顧客に認知されなければ存在していないことと同じです。
「自社が一番になれる市場、あるいは商品を見つけだし、売上が伸びる仕組みをつくること」
ブランディング戦略
起業する際に最も大切にしなければならない要素の一つにブランディングがあります。ブランディングとは、顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動をいいます。ブランドにはさまざまな定義がありますが、本来のブランディングの定義は非常にシンプルです。
ブランドとは、「お客さまとの約束である」
ブランドとは単なる企業、単なる製品ではなく、そこに付加価値をもたらすものです。付加価値はその企業、商品の実態に基づいて作られます。したがってブランドを作ると言うと、身の丈以上のものや何かすごい衣装を身にまとうようなことをイメージされるかもしれませんが、ブランディングとは、企業や商品の実情に合ったものでなければなりません。
その企業や商品のリアルな「事実」こそが大切であり、あくまでもその事実に基づいて作られるのがブランドです。企業が顧客にとって価値のあるブランドを構築するための活動、それがブランディングです。
ブランディングにおける「5つのポイント」
- 言葉で表現する場合には、企業の哲学、想いが端的・単純・誰にでもわかる言葉を選ぶ
- その言葉を選んだ背景、理由などを説明している
- その言葉の意味を社員が理解し、好きになって、顧客にそれが伝わった時に顧客はその企業を愛する
- その結果、顧客との共感が生まれ、自社の商品を顧客は購入する
- それが口コミで広がり、企業ブランドが作られる
ブランドの価値は、あくまで顧客が決めるものです。ブランディングにおいて最も大切な要素は顧客の心を掴むこと、信頼を損なわないこと、そしてあなたの想いを伝えることです。お客さまと、従業員と、取引先と、地域と、企業として何を約束しますか?
経営の『師の師』といわれるドラッカーは、企業の目的を次のように言っています。
「企業の目的は、それぞれの企業の外にある。企業は社会の機関であり、その目的は社会にある。企業の目的の定義はひとつしかない。それは、顧客を創造することである。」
P.Fドラッカー
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